静岡で親のお墓を探すなら|市営に合葬墓・樹木葬は無い。受け皿は愛宕霊堂の永年10万6,790円、市外に住む子も申し込める
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静岡市で親の遺骨の納め先を探すと、民間の樹木葬や永代供養墓の一覧がたくさん出てきます。では、市営ではどうなのか。静岡市営の霊園には、合葬墓も樹木葬もありません。墓石を建てずに納められる市の施設は、愛宕霊堂という納骨堂だけです。この記事は、静岡市の案内と募集要領から、愛宕霊堂の2つの預け方と、市営墓地の募集、墓じまいの手順を整理します。
- 静岡市営に合葬墓・樹木葬は無く、受け皿は愛宕霊堂です。永年収蔵は1体10万6,790円で、随時受け付けています
- 令和7年12月15日から、亡くなった人が静岡市民なら、市外に住む子も永年収蔵に申し込めるようになりました
- 期限付収蔵は1年5,330円ですが、21年目から永年収蔵より高くなります。市営墓地の募集は11月2日から18日の窓口受付だけです

静岡市営の霊園は4か所。墓石の要らない型は愛宕霊堂だけ
静岡市の市営霊園は4か所、合わせて1万156区画です。
- 沼上霊園(葵区南沼上)… 1983年設置。3,354区画。普通墓所・芝生墓所・壁面式墓所
- 愛宕霊園(葵区沓谷)… 1943年設置。4,901区画
- 沓谷霊園(葵区沓谷)… 1901年設置。660区画
- 清水大平山霊園(清水区横砂東町)… 1969年設置。1,241区画
墓石を建てずに遺骨を納められる市営の施設は、愛宕霊園の中にある愛宕霊堂(1995年設置)だけです。市の案内には、合葬墓や樹木葬の区画が見当たりません。「樹木葬 静岡市」で探して出てくる施設は、民間の霊園か寺院のものです。
ほかの政令市には、市営の合葬墓や樹林型の墓を持つところが多くあります。公営の合葬墓の費用は合祀墓とは何か|読み方、遺骨はどうなるか、永代供養との違い、公営7都市の使用料(9,100円〜12万円)に並べました。静岡市では、その役目を納骨堂が担っていることになります。
愛宕霊堂の預け方は2つ。永年と期限付
愛宕霊堂には、遺骨の預け方が2つあります。
- 永年収蔵… 1体10万6,790円。骨つぼから絹の袋に移し、最初から合葬する。約1万7,000体を納められる
- 期限付収蔵… 1体1年5,330円。1年から30年まで選べて、更新もできる。3,160体を納められる
永年収蔵は、一度納めると遺骨を返してもらえません。市の案内は「一度収蔵しますと遺骨を返還できません」と書き、納骨堂の条例にも「永年利用の許可に係る焼骨は、返還しない」とあります。期限付収蔵は、個別に預けておく一時的な形です。
申込みは随時受け付けています。抽選はありません。窓口は戸籍管理課(霊園・斎場係)で、先に相談してから申し込みます。納めた使用料は返ってきません。
申込資格は次のとおりです。
- 遺骨がある(永年収蔵を本人が生前に申し込む場合を除く)
- その遺骨を祀るべき立場にある
- 静岡市に住民登録がある。または、亡くなったときに静岡市民だった人の遺骨を永年収蔵で申し込む
- 静岡市内に墓地を持っていない
市の予算は、令和8年度に永年収蔵769体、期限付収蔵1,685年分の利用を見込んでいます。見込みどおりなら、毎年700体を超える遺骨がここで合葬されます。
市外に住む子も、永年収蔵に申し込めるようになった
実家じまいで大事なのは、ここです。令和7年12月15日から、申込者が市外に住んでいても、亡くなったときに静岡市民だった人の遺骨なら、永年収蔵に申し込めるようになりました。
市のパンフレットは「申込者が市外在住者であっても永年利用に限り、死亡時に静岡市民であった方の焼骨を申込みできるようになりました」と書いています。
親が静岡市に住んでいて、子が東京や名古屋に住んでいる。こうした家族でも、子の名前で申し込めるということです。ただし、期限付収蔵と市営墓地の募集は、これまでどおり静岡市に住民登録があることが条件です。
公営の墓では、資格が「申込者」に付くのが一般的です。東京都や横浜市は、申し込む人がその都市に住んでいることを求めています(東京で親のお墓を探すなら|都立霊園の倍率・使用料・申込資格を数字で)。亡くなった親の住所で判断する静岡市の決め方は、離れて住む子にとって使いやすい作りです。
期限付は、21年目から永年より高くなる
期限付収蔵は1年5,330円なので、短く預けるなら安く済みます。ただ、年数が延びると逆転します。市の使用料から計算しました。

- 期限付収蔵を10年… 5万3,300円
- 期限付収蔵を20年… 10万6,600円(永年収蔵とほぼ同じ)
- 期限付収蔵を30年… 15万9,900円
- 永年収蔵… 10万6,790円(市の案内に管理料の記載はない)
期限付収蔵を20年より長く続けるなら、最初から永年収蔵にしたほうが安くなります。10万6,790円を5,330円で割ると、ちょうど20年です。
期限付収蔵が向いているのは、納め先をまだ決めきれないときや、いずれ別の墓へ移すつもりがあるときです。たとえば、市営墓地の募集に申し込むまでの間に預けておく、という使い方ができます。反対に、移す予定がないなら、期限付で更新を続けるより永年収蔵のほうが、払う額も手間も少なくなります。
ほかの都市でも、遺骨を一時的に預ける公営の施設があります。名古屋市は八事霊園に10年2万5,000円の市営納骨堂があります(名古屋で親のお墓・納骨堂を探すなら|合葬式墓地は1体12万円、八事の市営納骨堂は10年2万5,000円。無縁墓の改葬が全国の4割を占める街で確かめること)。
市営墓地の募集は、11月2日から18日の窓口だけ
墓石のある個別の墓を持ちたいなら、市営墓地の募集に申し込みます。令和8年度の募集は次のとおりです。
- 受付… 11月2日(月)から18日(水)までの平日9時から17時。戸籍管理課の窓口に持参
- 抽選… 11月26日(木)。申込みが枠を超えたら公開抽選。枠内でも墓所の位置を決める抽選がある
- 納付… 12月7日から18日までに、使用料と初年度の管理料を現金で一括
募集は沼上霊園40区画と愛宕霊園30区画の計70区画です。新しく整備したのは沼上霊園の普通2号区(1.46㎡・使用料29万円・管理料年3,820円)の20区画で、残りは返還された墓所の再募集です。清水大平山霊園と沓谷霊園は対象外です。
申込資格は、市内に1年以上住んで住民登録があること、祭祀を主宰する立場にあること、配偶者か2親等以内の親族の遺骨があって市内に墓地を持っていないことです。遺骨がない人の生前の申込みはできません。令和5年度から7年度まで3回続けて外れた人には、抽選番号が2つ付きます。
市は令和7年度の申込数や倍率を、募集ページで公開していません(10月3日時点)。

静岡市営墓地を墓じまいするとき
静岡市営墓地の返還届は、随時出せて、手数料はかかりません。ただし、届出と合わせて墓石などを撤去し、元の状態に戻す必要があります。市は、撤去工事の日程が決まってから届け出るよう案内しています。返還届には、工事をする業者の名前を書く欄があります。
使用料は、利用の許可から3年以内に返した場合だけ、半額が戻ります。3年を過ぎると戻りません(壁面式墓所は3年以内でも戻りません)。
静岡市営墓地を返すときは、墓石を撤去して元に戻すところまでが使用者の負担です。返還届に工事業者の名前を書くので、届け出る前に業者を決めておく必要があります。区画の広さや通路の幅で金額が変わるので、現地を見てもらったうえで複数の石材店の見積もりを比べてください。見積もりを取っても契約の義務はありません。
遺骨を別の墓地へ移すときは、改葬許可を受けます。
- 窓口… 戸籍管理課 霊園・斎場係(静岡庁舎新館15階)、または清水区地域総務課。郵送でも出せる
- 手数料… 遺骨1体につき300円
- 必要なもの… 改葬許可申請書、墓地の使用者(名義人)の署名と承諾、墓地の管理者の埋蔵証明
遺骨をいったん自宅に引き取る場合は、改葬ではなく「遺骨引渡証明」の手続きになります。改葬許可の流れ全体は墓じまいの手続きはどこへ出す?改葬許可の流れと必要書類にまとめています。
返したときに使用料が戻るかどうかは、市によって違います。岐阜市は、使い始めから何年たっていても、納めた使用料の3分の1を返しています(岐阜で親のお墓を探すなら|市営の合葬墓はいま工事中。市営墓地は返還が申込の2.8倍で、墓じまいすると使用料の3分の1が戻る)。
静岡市は、墓じまいが多い市
最後に、国の統計(厚生労働省の衛生行政報告例、令和6年度)で静岡市を見ておきます。
- 改葬(遺骨を別の墓へ移すこと)… 1,386件。火葬100件あたり14.0件
- 3年前(令和3年度)… 1,012件。火葬100件あたり11.7件
- 浜松市… 416件。火葬100件あたり4.0件
- 全国… 火葬100件あたり10.6件
静岡市の改葬は、全国の平均より多く、同じ県の浜松市の3.5倍あります。政令市20市の中では3番目に多い水準です。墓地の数は静岡市816か所、浜松市1,581か所で、浜松市は市町村が持つ墓地が469か所と多いのが特徴です。
改葬が多いということは、静岡市の墓から遺骨を出して、別の場所へ移す人が多いということです。市営に合葬墓が無いぶん、移す先は愛宕霊堂か、民間の霊園や寺院になります。全国の数字は墓じまい(改葬)は2024年度に17万6,105件|都道府県別に見ると、多いのは「お墓が出ていく県」だったに書きました。
同じ県の浜松市は火葬100件あたり4.0件と少なく、市の納骨堂の永年納骨(合葬)は1体12万3,610円で、残りは2,556体です(浜松で親のお墓を探すなら|市営墓所の倍率は7年で5.9倍から1.6倍に。合葬する市の納骨堂は残り2,556体)。
ほかの都市の公営の合葬墓と、料金・申込資格・抽選か随時かを比べるなら、公営の合葬墓を20都市で比べた|1体9,100円から16万円。市外に住む子が申し込めるかは、東と西で分かれたに20都市を並べました。
進める順番
- 亡くなった親が静岡市民だったか、市内に墓地を持っているかを確かめる
- 墓石のある墓を持つか、愛宕霊堂に納めるかを家族で決める
- 愛宕霊堂なら、戸籍管理課に相談して、永年か期限付かを決める。移す予定がなければ永年のほうが安い
- 市営墓地を希望するなら、11月2日から18日に窓口へ申込書を持参する
- 今の墓を返すなら、撤去工事の業者を先に決めてから返還届を出す
静岡市営のお墓のこと、調べたので共有します。
- 静岡市営には合葬墓も樹木葬も無く、墓石なしで納められるのは愛宕霊堂という納骨堂だけだそうです
- 永年で納めると1体10万6,790円で、いつでも申し込めますが、遺骨は返してもらえません
- 去年の12月から、親が静岡市民だったなら、市外に住む私たちの名前でも申し込めるようになりました
- 1年5,330円で預ける方法もありますが、20年を超えると永年より高くなります
- どちらにするか、今度一緒に決めてもらえますか
よくある質問
ありません。静岡市営の霊園は沼上・愛宕・沓谷・清水大平山の4か所で、墓石を建てずに納められるのは愛宕霊堂(納骨堂)だけです。愛宕霊堂の永年収蔵は、骨つぼから絹の袋に移して最初から合葬する方式で、市営の合葬墓に近い役割をしています。樹木葬を選ぶなら、民間の霊園や寺院が対象になります。
永年収蔵が1体10万6,790円、期限付収蔵が1体1年5,330円です。期限付は1年から30年まで選べて、更新できます。期限付を20年より長く続けると、永年収蔵より高くなります。納めた使用料は返ってきません。
亡くなった人が静岡市民だったなら、永年収蔵に限って申し込めます。令和7年12月15日に申込資格が変わりました。期限付収蔵と市営墓地の募集は、静岡市に住民登録があることが条件です。
永年収蔵は取り出せません。市の案内は「一度収蔵しますと遺骨を返還できません」と書いています。あとで別の墓に移す可能性があるなら、期限付収蔵で預けておく方法があります。
出典
- 静岡市「市営墓地・納骨堂」、墓地使用料一覧、墓地管理料一覧
- 静岡市「令和8年度市営墓地利用者の募集」、募集要領
- 静岡市「市営納骨堂利用許可申請書」、愛宕霊堂のパンフレット
- 静岡市「市営墓地返還届出書」「改葬許可申請書」
- 静岡市 令和8年度予算(霊園管理事業)
- 厚生労働省「衛生行政報告例」令和3年度・令和6年度(墓地・納骨堂数、火葬数、改葬件数)

