東京23区の空き家解体の助成を区ごとに比べた|区全域で使えるのは17区、上限は50万〜200万円。品川区は工事費の全額、千代田区と港区は見つからなかった
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実家が東京23区にあり、空き家になった家を壊すとき、区から助成が出るのか。出るとしていくらか。23区は区ごとに制度の型が違い、同じ東京でも上限が4倍違います。23区の公式ページとパンフレットを同じ項目で読むと、区全域で空き家の解体に使える助成があるのは17区、上限は50万円から200万円でした。
- 区全域で使える助成があるのは17区です。不燃化特区などの地域限定だけが4区(新宿・目黒・豊島・練馬)、空き家に使える制度が見つからなかったのが2区(千代田・港)でした
- 上限は50万円(台東・世田谷・渋谷・江戸川)から200万円(品川)まで。品川区は解体工事費の全額を出します
- 助成率は政令市より高く、3分の1は台東区だけです。12月上旬に締め切る区があり、跡地を区が買い取る・無償で貸す・10年以内に売ると返すなど、跡地の条件がある区もあります

政令指定都市20市の比較は空き家の解体補助金を政令市20市で比べた|制度があるのは15市、上限は20万〜100万円。千葉市と静岡市は10月の時点で今年度の受付が終わっていたに、補助金の仕組み(申請の順番、更地にすると固定資産税が上がること)は空き家の解体に補助金は使える?受付は1か月、税金は上がるに書きました。この記事は、東京23区だけを並べます。
23区の結果:区全域で使えるのは17区
個人が持つ空き家(住宅)を解体するときに使える区の助成を、2026年10月16日に各区の公式ページ、パンフレット、要綱で確かめました。塀だけの助成と、建て替えが条件で解体だけでは出ないものは除いています。
- 区全域で使える… 17区(中央・文京・台東・墨田・江東・品川・大田・世田谷・渋谷・中野・杉並・北・荒川・板橋・足立・葛飾・江戸川)
- 地域限定の制度だけ… 4区(新宿・目黒・豊島・練馬)
- 空き家に使える制度が見つからなかった… 2区(千代田・港)
17区の制度は、2つの型に分かれます。
- 空き家や老朽家屋のための制度… 7区(中央・墨田・渋谷・杉並・北・荒川・板橋)
- 1981年(昭和56年)5月31日以前の旧耐震の木造住宅を壊す制度… 10区(文京・台東・江東・品川・大田・世田谷・中野・足立・葛飾・江戸川)
旧耐震の型の10区は、耐震化のための制度です。今回読んだ範囲では、住んでいることを条件にする記載はなく、空き家にも使える形でした。
千代田区と港区では、空き家の解体に使える区の助成は見つかりませんでした。千代田区の木造住宅の耐震化促進助成には除却(3分の2・上限100万円)がありますが、要綱が「世帯が居住するもの」を条件にしています。港区は、個人の戸建てについては自分が住むための建て替えだけが対象で、解体だけでは出ません。
実家が23区の外、東京都の市部にある場合は、制度の厚さがかなり違います。多摩26市の比較は多摩26市の空き家解体の助成を市ごとに比べた|使える制度があるのは13市、上限は30万〜100万円。八王子市は受付終了、府中市・西東京市は住んでいる家だけに書きました。
上限は50万円から200万円。品川区は工事費の全額

戸建ての主な型の上限額です。
- 50万円… 台東区(3分の1)、世田谷区(2分の1)、渋谷区(2分の1)、江戸川区(2分の1。空き家等は100万円)
- 75万円… 大田区(区内の中小企業者と契約すると100万円)
- 80万円… 北区(2分の1)
- 100万円… 墨田区(2分の1)、江東区(2分の1)、荒川区(3分の2)、板橋区(2分の1)
- 150万円… 中央区(5分の4)、文京区(3分の2)、中野区、杉並区(80パーセント)、足立区(9割)
- 180万円… 葛飾区(5分の4)
- 200万円… 品川区(工事費の全額)
品川区は、木造住宅の除却(解体)工事費用の全額を、戸建てなら200万円まで出します。賃貸アパートなどの共同住宅は300万円までです。足立区は工事費の9割で、区が定める特定地域では上限が200万円に上がります。
助成率は、政令市と比べて高い水準です。政令市20市では3分の1の市が10ありましたが、23区で3分の1は台東区だけでした。
上乗せの枠を持つ区もあります。
- 中野区… 地域で3段階に分かれ、防火地域や緊急輸送道路の沿道などでは400万円、ほかの地域では250万円・150万円
- 墨田区… 道路に接していない土地の不良住宅は3分の2・200万円
- 江戸川区… 空き家等なら上限100万円
- 大田区… 区内の中小企業者と工事の契約をすると100万円
判定が要る区、要らない区
17区の多くは、助成を申し込む前に耐震診断か区の判定が要ります。
- 区の判定が要る… 5区(墨田・杉並・北・荒川・板橋)。墨田区と北区は区が不良住宅と判定したもの、板橋区は区が既に特定空家等などと認定したものが対象です
- 耐震診断で倒壊の危険があるとされる必要がある… 旧耐震の型の多くの区。中野区は簡易診断と耐震診断の両方が要ります
- 自分の診断で足りる… 品川区は区が指定する「誰でもできる我が家の耐震診断」を添えて申し込みます。江戸川区は申請者の報告書で示す形です
空き家であることの示し方にも違いがあります。江戸川区は、東京都水道局が発行する給水契約の中止日の証明で示します。墨田区は「物件の使用・不使用を問いません。また、築年数等の条件もありません」と案内しています。
相続した人が使えるか
親の家を相続した人が申し込めるかは、区の書き方で分かれます。
- 板橋区… 対象者に「法定相続人」を含むと明記しています
- 渋谷区… 旧耐震の木造住宅の除却では、区内に住み、住民登録をしていることが条件です。区外に住む相続人は、この型を使えません
- 大田区… 建物の売買を目的に持つ不動産業者は、除却助成の対象外です
名義が亡くなった親のままの場合、申し込む前に相続登記が要るかは区で違います。共有になっている家は、ほかの所有者全員の同意を求める区が多くあります(品川区のパンフレットなど)。相続登記の期限は相続登記の期限は2027年3月31日|過料が来るのは「一部だけ登記した」とき。親の不動産を洗い出す証明書が始まったに書きました。
締切は12月が多い。受付が終わった区は無かった
2026年10月16日の時点で、区全域の主な制度に「受付終了」「予算に達した」の記載がある区はありませんでした。ただし締切は年内の区が多くあります。
- 10月31日まで… 北区(承認申請)。チラシに「予算に限りがあるため、上記の期間よりも前に受付を終了する場合がございます」とあります
- 12月4日まで… 文京区、品川区
- 12月11日まで… 葛飾区
- 12月25日まで… 江戸川区
- 12月28日まで… 世田谷区
- 2027年1月以降… 大田区(1月15日)、江東区(1月29日)、渋谷区(1月末)
地域限定の制度では、世田谷区の不燃化特区(区役所周辺地区)の除却助成が「令和8年10月30日(金曜日)まで」と案内されています。
予算の件数や残りを公表している区はありませんでした。締切の前でも、予算に達した時点で受付が終わることがあります。使うつもりなら、締切ではなく今の残りを区に聞いてください。
契約は交付決定のあと
ほかの市と同じく、23区でも交付決定の前に解体業者と契約したり、工事を始めたりすると対象外になるのが原則です。品川区のパンフレットも、交付決定通知書が届いてから契約・着工する流れで書かれています。
見積書は申請に添えるので、見積もりは先に取り、契約は交付決定のあとに結ぶ順番になります。品川区は「期限内に除却(解体)工事を終えて完了届を提出できる工事が対象」としているので、工事の日程も見積もりの段階で業者と詰めておく必要があります。
区の助成の申請には工事費の見積書が要りますが、契約は交付決定のあとです。先に複数の解体業者の見積もりを取って金額と工期の見当をつけ、交付決定が届いてから契約する順番にしてください。見積もりを取っても契約の義務はありません。
解体費が何で決まるかは家の解体費用は坪数で決まらない|見積書で見るべき7項目に、壊す前の石綿の事前調査はアスベストの調査費は削れない|法が発注者に費用負担を求めている。80平方メートルで報告が立つに書きました。
跡地に条件が付く区がある
23区の特徴は、壊したあとの土地に条件が付く制度が多いことです。
- 中央区… 密集街区の老朽空き家の除却助成(5分の4・150万円)は、跡地を区が買い取ることが前提です。更地にして自分で使う・売る場合には使えません
- 文京区・墨田区… 跡地を区に10年間無償で貸す型があります(文京区の空家等対策、墨田区の土地無償貸与型)
- 中野区… 助成を受けた不動産を10年以内に譲渡すると、助成金の返還を求められることがあります
- 北区… 「解体後の用途は問いません」と明記しています
壊したあとに土地を売るつもりなら、跡地の条件を最初に確かめてください。売却を考えている場合の進め方は相続した実家の売り方|売りに出した空き家の7割は1年後も空き家のまま。仲介と買取を手取りで比べるに書きました。
地域限定だけの4区と、不燃化特区
新宿・目黒・豊島・練馬の4区は、区全域の制度はなく、地域を限った制度だけでした。
- 新宿区… 不燃化建替促進地区の木造住宅の除却。4分の3・上限50万円
- 練馬区… 防災まちづくりの対象地区。4分の3・上限150万円
- 目黒区・豊島区… 不燃化特区の老朽建築物の除却。額はパンフレットの画像でしか確かめられなかったので、区に確認してください
不燃化特区は、木造住宅が密集した地域の燃えにくさを高めるための東京都と区の制度です。全域の制度を持つ区でも、特区の中ではより手厚い助成を用意していることがあります(台東区の谷中地区は2026年4月から上限300万円)。実家が特区の中にあるかは、区のページの地図で確かめられます。
特区で老朽建築物を壊したあとの土地について、固定資産税・都市計画税の減免を案内している区もあります(葛飾区など)。更地にすると住宅用地の特例が外れて税額が上がるのが原則なので、特区の中ならこの減免を確かめてください。仕組みは親が亡くなった後の実家の固定資産税|払うのは相続人。登記が3か月で終わらないなら「現所有者申告」を出すに書きました。
進める順番

- 実家の区の公式サイトで「除却 助成」「老朽空き家 除却」を探し、区全域の制度か地域限定かを確かめる。不燃化特区の地図も見る
- 耐震診断や区の判定が要るかを確かめ、要るなら先に申し込む
- 名義と相続の状況、共有者の同意、区内の住民登録など、申込者の条件を確かめる
- 解体業者の見積もりを複数取る。工期も詰めておく
- 交付申請を出し、交付決定を待つ。契約と着工はそのあと
- 工事が終わったら完了届・実績報告を出す
- 跡地の条件(区の買取、無償貸与、譲渡の制限)と、翌年度の固定資産税の変わり方を確かめる
壊したあとは、登記のある建物なら1か月以内に滅失登記が要ります(実家を壊したら1か月以内|建物滅失登記の期限と10万円以下の過料。名義が親のままでもできる)。
実家を壊すときの区の助成のこと、調べたので共有します。
- 23区のうち17区に、空き家の解体に使える区全域の助成があります
- 上限は区によって50万円から200万円で、品川区は工事費の全額です
- 耐震診断や区の判定が先に要る区が多いです
- 締切が12月の区が多く、予算がなくなると早く終わることもあります
- 跡地を区に貸す・売るなどの条件がある区もあります
- 実家の区の制度を一緒に見てもらえますか
よくある質問
区によります。2026年10月に23区を調べたところ、区全域で使える助成があるのは17区、不燃化特区などの地域限定だけが4区(新宿・目黒・豊島・練馬)、空き家に使える制度が見つからなかったのが2区(千代田・港)でした。
区全域の主な型で、上限は50万円から200万円です。最も多いのは150万円(中央・文京・中野・杉並・足立)で、品川区は工事費の全額を戸建てなら200万円まで出します。台東・世田谷・渋谷・江戸川は50万円です(江戸川区は空き家等なら100万円)。
使える区が多いですが、条件は区で違います。板橋区は法定相続人も対象と明記しています。渋谷区の旧耐震の木造住宅の除却は、区内に住民登録していることが条件で、区外に住む相続人は使えません。共有の家は、ほかの所有者全員の同意を求める区が多くあります。
12月上旬に締め切る区があります。文京区と品川区は12月4日、葛飾区は12月11日、北区の承認申請は10月31日まででした(2026年度)。予算に達すると締切の前でも終わることがあるので、早めに区に残りを聞いてください。
出典
- 各区の公式ページ・パンフレット・要綱(2026年10月16日に確認):品川区「耐震化支援事業」「木造住宅の除却パンフレット」、足立区「木造住宅・建築物への耐震助成を行っています」「特定地域の耐震化助成制度の拡充について」、葛飾区「木造住宅の耐震診断士無料派遣、補強設計・耐震改修、建替え、除却(解体)助成について」「不燃化特区内の固定資産税・都市計画税の減免のご案内」、中野区「木造住宅建替え等助成」、杉並区「老朽危険空家除却費用の助成制度」、江戸川区「江戸川区老朽住宅除却工事助成事業」、北区「空家の解体費用助成(老朽空家等除却支援事業)」とチラシ、墨田区「老朽危険家屋除却費等助成制度」とチラシ、中央区「密集街区環境改善まちづくり事業」、文京区「耐震化促進事業」「空家等対策事業」、台東区「老朽建築物等の除却工事費用の助成」、江東区・大田区・世田谷区・渋谷区・荒川区・板橋区の除却助成のページ、新宿区「不燃化建替促進事業」、練馬区・目黒区・豊島区の不燃化・防災まちづくりの助成のページ、千代田区「木造住宅の耐震化促進助成」、港区「民間建築物耐震化促進事業」
- 分類と集計は当サイトによるもの。個人が所有する住宅の解体に区全域で使える制度を、戸建ての主な型で比べた

