小平霊園の樹木葬は、今は申し込めない|樹林墓地は2020年度、樹木墓地は2022年度が最後。都立の樹林型は多磨・雑司ケ谷に移った
小平霊園の樹木葬を考えているなら、先に知っておくことがあります。小平霊園の樹林墓地と樹木墓地は、2026年度の都立霊園の募集に入っていません。樹林墓地は2020年度、樹木墓地は2022年度を最後に、募集が止まっています。この記事は、東京都の報道発表15年度分と申込みのしおりから、いつ・なぜ募集が止まったのか、今はどこに申し込めるのかを整理します。
- 小平霊園の樹林墓地は2020年度(14.4倍)、樹木墓地は2022年度(1.7倍)が最後の募集でした。再開の予定は公表されていません
- 2026年度に都立霊園で募集があった樹林型は、多磨霊園(2.5倍)と雑司ケ谷霊園(6.6倍)です
- 小平霊園で今も募集があるのは、石の合葬式墓地です。倍率は19.4倍でした

小平霊園の「樹木葬」は2種類あった
東京都は「樹木葬」という名前を使っていません。小平霊園にあるのは、次の2つです。
- 樹林墓地(樹林型合葬埋蔵施設)… 2012年度に募集開始。コブシやヤマボウシなどの落葉樹の林の下に、多くの遺骨を一緒に納める。面積は834㎡
- 樹木墓地(樹木型合葬埋蔵施設)… 2014年度に募集開始。樹木のまわりに、1体ずつ分けて納める
どちらも、遺骨は骨壺から出して納骨袋に入れ、土に触れる形で埋蔵します。名前を刻む石碑はありません。献花台は屋根のない共用のものです(都議会での答弁)。
大きな違いは、生前に申し込めたかどうかです。樹林墓地は、存命の人が自分のために申し込めました。樹木墓地は、遺骨を持っている人だけが対象でした。この違いが、倍率に10倍の差を生みました。
樹林墓地は2020年度、樹木墓地は2022年度が最後
東京都が毎年8月に出す「都立霊園公募受付状況」を、2012年度から2026年度まで15年度分たどりました。

樹林墓地の募集は、次のように動きました。
- 2012年度… 500体の募集に8,169体の申込み。16.3倍
- 2013〜2018年度… 毎年1,600体の募集。7.9〜11.1倍
- 2019年度… 募集が719体に減り、15.7倍
- 2020年度… 719体に1万337体。14.4倍。これが最後
- 2021年度から… 樹林型の募集先が多磨霊園に替わった
樹木墓地は、ずっと低い倍率でした。
- 2014〜2022年度… 毎年300〜400体の募集。1.1〜2.0倍
- 2022年度… 300体に512体。1.7倍。これが最後
- 2023年度から… 「樹木型」という区分そのものが、都の発表から消えた
2022年度の申込みのしおりには、「※小平霊園の樹林型の募集はありません。」と書かれていました。2026年度の申込みのしおりにも、小平霊園の樹林墓地・樹木墓地は載っていません。
なぜ止まったのか:公式の説明は見つからない
募集をやめた理由を書いた都の資料は、当サイトの調べでは見つかりませんでした。報道発表、しおり、小平霊園のお知らせ、都議会の会議録のどこにも、「満杯になった」「終了した」という文はありません。
資料から言えるのは、次の2つの数字です。
- 樹林墓地の予定の埋蔵数… 1万700体(2012年3月の都議会での答弁)
- 9年間の募集数の合計… 1万1,538体(当サイトが各年度の募集数を足した数)
予定していた数に募集が届いたあとで、募集が止まっています。これ以上のことは、資料からは言えません。再び募集する計画があるかどうかも、公表された資料では確認できませんでした。
もう1つ、数字から分かることがあります。小平霊園の園内マップ(2026年4月現在)では、樹林墓地の使用者は6,869人、納められている遺骨は3,792体です。生前に申し込んで当選した人の多くは、まだ存命です。樹林墓地への納骨は、募集が終わったあとも何十年も続きます。
今、都立霊園で申し込める樹林型
2026年度の都立霊園の募集(申込期間は6月12日から7月3日で、すでに終了)で、樹林型があったのは次の2か所です。
- 多磨霊園 樹林墓地2号基… 2,430体の募集に6,073体。2.5倍。使用料は遺骨1体9万5,000円、粉状にした遺骨は3万1,000円
- 雑司ケ谷霊園 樹林墓地… 400体の募集に2,652体。6.6倍。使用料は遺骨1体11万2,000円、粉状にした遺骨は3万7,000円
小平霊園の樹林墓地が14〜16倍だった時期と比べると、多磨霊園はずっと入りやすくなっています。区分によって倍率は大きく違います。多磨霊園の粉状遺骨の区分は1.1〜1.8倍でした。雑司ケ谷霊園の生前申込の区分は12倍台です。
申込資格は次のとおりです。
- 申し込む人が、都内に3年以上続けて住んでいる
- 生前申込の場合は、納められる予定の本人も同じ条件を満たす
- 粉状遺骨で申し込む場合は、納骨までに遺骨を2mm以下の粉状にしておく。霊園は粉骨をしない
資格は、遺骨の人ではなく、申し込む人に付きます。実家が東京でも、申し込む人が都外に住んでいれば申し込めません。資格の詳しい決まりと、種別ごとの倍率・使用料は東京で親のお墓を探すなら|都立霊園の倍率・使用料・申込資格を数字でに書きました。
2027年度の募集内容は、まだ発表されていません。2026年度は5月25日に発表され、申込期間は6月12日から7月3日でした。
小平霊園にこだわるなら、合葬式墓地
小平霊園で2026年度に募集があったのは、一般墓所140か所、芝生墓所5か所、合葬式墓地500体の3つです。
- 小平霊園 合葬式墓地2号基… 500体の募集に9,709体。19.4倍。使用料は1体5万8,000円
- 納め方… 納骨のときに、ほかの人の遺骨と一緒に納める。石の施設で、木の下ではない
- 生前申込の区分… 22倍台
小平霊園の合葬式墓地は、この4年間、19〜39倍で推移しています。樹林墓地の募集が止まったあと、小平霊園で墓石の要らない納め先はここだけになり、申込みが集まっています。
「木の下」を優先するなら多磨霊園か雑司ケ谷霊園、「小平」を優先するなら合葬式墓地、という選び方になります。どちらも合わなければ、民間の樹木葬を比べることになります。民間の樹木葬を選ぶときに契約前に確かめることは樹木葬で後悔する人は何を見落としたのか|契約前に確かめる5つの条件に、樹木葬の3つの型と費用は樹木葬とは何か|仕組み・3つの型・費用の実額と、永代供養との違いを国の約款で読むに書きました。

すでに当選している人:埋蔵の期限に注意
親が小平霊園の樹林墓地や樹木墓地に当選している、という家もあるはずです。その場合の決まりです。
- 納骨は、小平霊園の管理事務所に電話で予約する
- 持っていくもの… 使用許可証、認印、火葬許可証(ほかの墓から移す場合は改葬許可証)
- 埋蔵は職員が行う。立ち会いはできない
- 一度納めた遺骨は、取り出せない
- 粉状遺骨の区分で当選した場合は、納骨までに自分で粉状にしておく
気をつけたいのは期限です。遺骨で申し込んだ分は、使用許可から3年以内に納める必要があります。生前申込の本人の分には、この期限はありません。
2026年2月の都議会には、期限を過ぎた例が報告されています。2017年12月に小平霊園の樹林墓地の使用許可を受けた人が、2020年12月の埋蔵期限までに納骨せず、許可を取り消されました。使用料の返還は認められませんでした。親の使用許可証が見つかったら、許可の日付と、誰の遺骨の分かを確かめてください。
親が亡くなったあと、樹林墓地の使用者として誰が手続きをするのかは、名義の問題です。誰が墓を継ぐかの決まり方は仏壇とお墓は遺産分割の対象外|誰が継ぐかは民法897条で決まる。相続放棄をしても継げますに書きました。都立霊園の一般墓所を返して合葬式墓地へ移る場合の手続きは都立霊園の墓じまい|八柱・多磨・小平などを返すとき。合葬へ移る「施設変更制度」は使用料なし、ただし更地に戻す費用は自己負担にまとめています。
進める順番
- 親がすでに都立霊園の使用許可を持っていないか、使用許可証を探す
- 持っていれば、施設の種類・許可の日付・埋蔵の期限を確かめ、小平霊園の管理事務所に問い合わせる
- 持っていなければ、「木の下」と「小平」のどちらを優先するかを家族で決める
- 申し込む人が都内に3年以上続けて住んでいるかを確かめる
- 都の発表(2026年度は5月25日)で、その年度の募集先と区分を確かめ、申込期間に申し込む
- 外れた場合に備えて、民間の候補も並べておく
小平霊園の樹木葬のこと、調べたので共有します。
- 小平霊園の樹林墓地は2020年度、樹木墓地は2022年度を最後に、募集が止まっています
- 今、都立で木の下に納められるのは、多磨霊園と雑司ケ谷霊園です。多磨霊園は2.5倍でした
- 小平霊園で募集があるのは石の合葬式墓地で、19倍でした
- 申し込めるのは、都内に3年以上続けて住んでいる人です
- 場所と形のどちらを優先したいか、聞かせてもらえますか
よくある質問
申し込めません。樹林墓地は2020年度、樹木墓地は2022年度が最後の募集で、2026年度の募集には入っていません。再び募集する予定は、公表された資料では確認できませんでした。
7.9倍から16.3倍でした。最後の募集になった2020年度は、719体の募集に1万337体の申込みがあり、14.4倍でした。樹木墓地は1.1〜2.0倍でした。
2026年度は、多磨霊園と雑司ケ谷霊園の樹林墓地でした。倍率は多磨霊園が2.5倍、雑司ケ谷霊園が6.6倍です。申し込む人が都内に3年以上続けて住んでいることが条件です。
使用許可証を確かめて、小平霊園の管理事務所に電話で納骨を予約します。遺骨で申し込んだ分は、許可から3年以内に納める必要があります。期限を過ぎて許可を取り消され、使用料が戻らなかった例が都議会に報告されています。
出典
- 東京都「都立霊園公募受付状況と抽選会について」平成24年度〜令和8年度の各報道発表、「令和8年度 都立霊園の使用者を募集します」(2026年5月25日)
- 東京都建設局・東京都公園協会「都立霊園公募 申込みのしおり」令和4年度・令和8年度
- 東京都公園協会「樹林型合葬埋蔵施設 使用の手引」「樹木型合葬埋蔵施設 使用の手引」、小平霊園 園内マップ(令和8年4月現在)
- 東京都議会 環境・建設委員会(2012年3月16日、2026年2月12日)の会議録
- 東京都霊園条例施行規則

