解体

三重県の14市の空き家解体補助金を市ごとに比べた|14市すべてに制度。四日市市は23%・上限40万円

杉野 一樹

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実家が三重県にあり、空き家になった家を壊すとき、市から補助金が出るのか。三重県の14市の公式ページと要綱を同じ項目で読むと、14市すべてに空き家の解体に使える補助がありました。上限は20万円から40万円です。ただし12市は、空き家だけの補助ではなく、古い木造住宅の耐震の補助で解体を支えています。

この記事で分かること
  • 三重県の14市すべてに、空き家の解体に使える市の補助があります
  • 四日市市と津市は、工事費の23%で上限40万円です。1981年5月31日以前に着工した木造住宅が対象です
  • 志摩市と伊賀市は、2026年度の受付を終えています
実家じまいの5段階。お墓、仏壇・位牌、片付け、家をどうするか、解体。この記事は解体
この記事は⑤解体の、三重県の市の補助金を比べる話です。

補助金の仕組み(申請の順番、更地にすると固定資産税が上がること)は空き家の解体に補助金は使える?受付は1か月、税金は上がるに書きました。隣の愛知県の市は愛知県の38市の空き家解体補助金を市ごとに比べた|36市に制度があり、上限は20万円の市が19。日進市は90万円、判定なしで使えるのは春日井市だけで比べています。この記事は三重県の14市だけを並べます。

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14市の結果:すべての市に制度がある

2026年11月2日に、三重県の14市の公式ページと要綱を確かめました。個人が持つ空き家(住宅)を解体するときに使える市の補助金です。

  • 制度がある… 14市(津・四日市・伊勢・松阪・桑名・鈴鹿・名張・尾鷲・亀山・鳥羽・熊野・いなべ・志摩・伊賀)
  • 見当たらない… なし

14市の補助は、どれも市内のどこの空き家でも使えます。地区を指定して限る市はありませんでした。

ただし14市のうち12市は、耐震の補助で解体を支えています。1981年(昭和56年)5月31日以前に着工した木造住宅で、地震に弱いと分かった家を壊すときの補助です。空き家だけを対象にした補助が中心なのは、松阪市と名張市の2市です。

三重県から所有者への解体補助は見当たりませんでした。三重県は、耐震性のない空き家の木造住宅を壊す人に補助を出す市町へ、県がお金の一部を出しています。所有者が申し込む先は、どれも実家のある市です。

四日市市と津市の補助の中身

四日市市の解体の補助は、工事費の23%で、上限は40万円です。四日市市の建築指導課が受け付けています。千円未満は切り捨てです。

  • 対象… 1981年(昭和56年)5月31日以前に着工した木造の一戸建て
  • 条件… 耐震診断で評点が0.7未満の家。または「容易な耐震診断調査票」で倒壊の危険があると判断された家
  • 空き家… 使える。四日市市のQ&Aは「空き家も対象になります」と書いている
  • 申請できる人… 建物の所有者。所有者が亡くなっていれば相続人だけが申請できる
  • 受付… 2026年度の受付は始まっている。予算の都合で年度の途中に締め切ることがある

容易な耐震診断調査票は、申請する人が自分で書く簡単な調査票です。耐震診断を頼まなくても、調査票で申請できる場合があります。

四日市市では、契約した時点で工事を始めたとみなします。交付決定の通知の前に解体業者と契約すると、補助は受けられません。

四日市市には、上乗せの補助もあります。1年以上住んでいない空き家を耐震の補助で壊し、その土地を四日市市の空き家・空き地バンクに登録すると、さらに20万円です。単独では受けられず、耐震の補助を受けた人だけが対象です。

津市も、工事費の23%で上限40万円です。対象は四日市市と同じく、1981年5月31日以前に着工した木造住宅です。津市も容易な耐震診断調査票(自己診断)で倒壊の危険があると判断されれば、耐震診断の結果は要りません。

津市の2026年度の受付は、4月8日から先着順で始まりました。申請の締切日は書かれていません。工事は、原則として2027年1月末までに終える必要があります。交付決定の日までに契約や着工をすると、補助の対象外です。

上限は40万円が6市

三重県の14市で空き家の解体補助の通常の枠の上限額。鈴鹿市20万円、桑名・尾鷲・伊賀20万7千円、松阪市25万円、伊勢・名張・亀山30万円、津・四日市など6市40万円
14市の通常の枠の上限額です。40万円が6市で最も多い。

14市の通常の枠の上限額です。

  • 40万円… 津市・四日市市・鳥羽市・熊野市・いなべ市・志摩市
  • 30万円… 伊勢市・名張市・亀山市
  • 25万円… 松阪市
  • 20万7千円… 桑名市・尾鷲市・伊賀市
  • 20万円… 鈴鹿市

補助の割合は、10市が工事費の23%です。伊勢市・亀山市・志摩市は3分の2、名張市は3分の1です。松阪市は、税抜の工事費の23%です。

上限まで受け取るのに要る工事費は、割合で変わります。23%で上限40万円の市なら、工事費がおよそ174万円です。23%で上限20万7千円の市なら90万円です。3分の2で上限30万円の伊勢市・亀山市なら、45万円の工事で上限に届きます。

三重県は2026年度から、耐震性のない空き家の解体で市町に出す県の補助の上限を、1戸5万1,750円から10万円に上げました。県の案内では、解体の補助の標準は「工事費の23%(最大40万円)」です。桑名市・尾鷲市・伊賀市の上限は20万7千円で、県の案内の最大額より低くなっています。

上限が条件で変わる市もあります。

  • 鈴鹿市… 1月31日までに申請し、2月15日までに完了報告をすれば20万円。間に合わないと10万円
  • 名張市… 居住誘導区域(市が人に住んでほしい区域)なら25万円、壊してから6か月以内に新築するなら20万円が足される
  • 鳥羽市… 離島で廃材を船で運ぶなら、運ぶ費用として10万円まで足される

別の制度の上限として、亀山市は400万円、伊賀市は100万円です。四日市市・鈴鹿市・熊野市は50万円です。どれも、市が特定空家等(倒壊のおそれなどがあると市が認めた空き家)と認めたり、解体の指導をしたりした家が対象です。ふつうの古い空き家では使えません。

1981年6月以降に建てた家は、使える補助が限られる

12市の耐震の補助は、1981年(昭和56年)5月31日以前に着工した木造住宅だけが対象です。1981年6月1日以降に着工した家や、鉄骨・鉄筋コンクリートの家は対象外です。

新しい家や木造でない家で使えるのは、空き家だけを対象にした補助です。ただし、どれも市の判定や認定が先に要ります。

  • 松阪市… 市が調べて判定基準表で50点以上の「不良空家等」。木造以外の家や、店舗・倉庫も対象。税抜の23%・上限25万円
  • 名張市… 市の職員が現地を調べ、「不良空家」と判定した家。3分の1・上限30万円
  • 伊勢市… 老朽危険空家等の補助。市の調査で判定を受けた家。3分の2・上限30万円

ほかの市の空き家だけの補助は、市が特定空家等と認めた家に限られます。尾鷲市・鳥羽市・いなべ市には、空き家だけを対象にした補助が見当たりませんでした。

耐震の補助は、三重県では空き家に使える

古い木造住宅を壊す耐震の補助は、今住んでいる家だけを対象にする市が多い県もあります。隣の岐阜県では、解体だけで出る耐震の補助がある8市が、どれも今住んでいる家だけを対象にしていました(岐阜県の21市の空き家解体補助金を市ごとに比べた|20市に制度。岐阜市は2分の1・上限50万円)。

三重県は逆でした。14市のうち13市で、耐震の補助を空き家に使えます。

  • 空き家だけが対象… 伊勢市・名張市・伊賀市・いなべ市・鳥羽市・志摩市
  • 空き家でも住んでいる家でも使える… 津市・四日市市・松阪市・亀山市・尾鷲市
  • 住んでいることの条件が無い… 熊野市(解体の要件に、住んでいることが書かれていない)
  • 空き家向けの区分がある… 桑名市(1年以上使っていない家の区分。住んでいる家の区分と割合・上限は同じ)
  • 条文で確かめられない… 鈴鹿市(交付要領が公開されていない)

鳥羽市は「概ね1年以上使用されていない空家」、志摩市は「1年以上、人の住んでいない空き家」が対象です。

宮崎県は逆で、耐震の補助がある5市はどれも今住んでいる家が対象です。空き家の解体には使えません(宮崎県の9市の空き家解体補助金を市ごとに比べた|確かめられた制度は3市。都城市は上限75万円、宮崎市は40万円)。

福井県も宮崎県と同じで、耐震の補助を空き家の解体に使えると確かめられた市はありません(福井県の9市の空き家解体補助金を市ごとに比べた|9市すべてに制度。上限は8市が50万円、越前市は70万円)。

調査票で足りる市と、耐震診断が要る市

耐震の補助を使うには、家が地震に弱いことを示す必要があります。示し方は市で違います。

  • 調査票や市の職員の簡単な調査で足りる… 津・四日市・伊勢・鈴鹿・亀山・志摩の6市
  • 耐震診断で評点0.7未満が要る… 桑名・尾鷲・鳥羽・熊野・いなべ・伊賀の6市(熊野市は簡易耐震診断でも可)
  • 市の判定が要る… 松阪・名張の2市(空き家だけの補助)

桑名市は、2026年度の市の無料耐震診断の受付を終えました。桑名市の家をまだ診断していない人は、今年度は市の無料診断から始められません。

志摩・伊賀は受付を終えた。桑名・名張・熊野は11月30日まで

2026年11月2日の時点の受付の状況です。

  • 志摩市… 「(募集終了)令和8年度木造住宅空き家除却(解体)補助金」
  • 伊賀市… 「令和8年度の木造住宅の除却工事費用補助金は、予算に達したため受付を終了しました。」
  • 鈴鹿市… 予定数に達して受付を一時止めた。10月21日午前9時から再開すると書いているが、再開したあとの状況は書かれていない

期限が近い市です。

  • 名張市… 11月30日まで。不良空家の判定の申請は11月13日まで
  • 桑名市… 11月30日まで
  • 熊野市… 2次募集が11月30日まで。先着順
  • 松阪市… 耐震の解体の補助は12月25日まで。ページに「補助受付件数が残りわずか」とある

期限の日付が書かれていない市もあります。津市と、松阪市の空き家だけの補助は先着順です。四日市市・伊勢市・鳥羽市は、予算に達したら締め切ります。亀山市は、予算に限りがあるとだけ書いています。

尾鷲市は、2026年度の受付の状況がページから読めませんでした。上限20万7千円を載せたチラシにも、年度の記載がありません。尾鷲市に実家がある人は、市の建築係に直接確かめてください。

市内の業者に限る市は3つ。所得の条件はない

名張市・志摩市・伊賀市の3市は、市内の業者に頼むことが条件です。ほかの11市には、業者の所在地の条件は見当たりませんでした。業者には、建設業の許可か、三重県の解体工事業の登録が要ります。

所得の条件がある市はありませんでした。市内に住んでいることを条件にする市もありません。ただし尾鷲市の無料耐震診断の案内には、市内に住んでいるかを問う項目があります。

14市のうち7市は、相続人が申請できると書いています。津・四日市・松阪・名張・鳥羽・熊野・志摩の7市です。松阪市は、所有者の同意を得た3親等以内の親族も申請できます。

住宅が建て込んだ場所などに条件がある市もあります。

  • 伊勢市・亀山市… 1ヘクタールに住宅が10戸以上ある区域など
  • 鳥羽市… 1ヘクタールに10戸以上の区域、避難路沿い、隣の敷地との境に近い家のどれか
  • 伊賀市… 隣の敷地との境まで、平屋なら2メートル以内、2階建てなら4メートル以内

契約は交付決定のあと

14市のうち12市が、交付決定(市が補助を出すと決めた通知)の前に契約したり工事を始めたりすると、補助の対象外になると書いています。尾鷲市はページに申請の順番が書かれていませんでした。伊賀市の耐震の補助は、要綱に明記がありません。どちらの市でも、同じ順番で進めるのが安全です。

まず市に相談し、診断や判定のある市は先に済ませます。診断や判定が済んだら交付申請をして、交付決定を待ちます。見積書は申請に添えるので、見積もりは先に取ります。契約は交付決定のあとに結びます。解体を終えてから申請する方式の市はありませんでした。

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市の補助の申請には工事費の見積書が要りますが、契約は交付決定のあとです。先に複数の解体業者の見積もりを取って金額の見当をつけ、交付決定が届いてから契約する順番にしてください。三重県では名張市・志摩市・伊賀市が、実家の市内の業者を条件にしています。見積もりを取っても契約の義務はありません。

解体費が何で決まるかは家の解体費用は坪数で決まらない|見積書で見るべき7項目に、壊す前に要る石綿(アスベスト)の事前調査はアスベストの調査費は削れない|法が発注者に費用負担を求めている。80平方メートルで報告が立つに書きました。

進める順番

三重県の市で空き家の解体補助を使う前に確かめること。1981年5月31日以前に着工した木造か、診断や市の判定、市内の業者、住宅が建て込んだ区域などの条件、今年度の受付、契約と着工は交付決定のあと
家、条件、順番の順に確かめます。
  1. 実家が建った年と、木造かどうかを、登記事項証明書や固定資産税の課税明細で確かめる
  2. 実家の市の公式サイトで、解体の補助のページと受付期間を確かめる
  3. 市に相談し、耐震診断や調査票、市の判定を済ませる
  4. 解体業者に、見積もりを複数頼む。市内の業者に限る市では、市内の業者に頼む
  5. 市の補助の割合で、補助がいくらになるかを計算する
  6. 交付申請を出し、交付決定を待つ。契約と着工はそのあと
  7. 工事が終わったら実績報告を出す
  8. 登記のある建物は1か月以内に滅失登記をする(実家を壊したら1か月以内|建物滅失登記の期限と10万円以下の過料。名義が親のままでもできる)
家族に送る用(コピーしてLINEへ)

実家を壊すときの市の補助金のこと、調べたので共有します。

  • 三重県の14市すべてに、空き家の解体に使える補助があります
  • 四日市市と津市は、工事費の23%で上限40万円です
  • 多くの市は、1981年5月31日以前に着工した木造の家が対象です
  • 志摩市と伊賀市は、今年度の受付を終えています
  • 実家がいつ建った家か、一緒に確かめてもらえますか

よくある質問

よくある質問①

三重県で空き家を解体すると、補助金は出ますか

14市すべてに市の制度があります。上限は20万円から40万円で、40万円の市が6市で最も多いです。12市は、1981年5月31日以前に着工した木造住宅の耐震の補助です。三重県から所有者への解体補助は見当たりません。

よくある質問②

四日市市の空き家の解体補助はいくらですか

工事費の23%で、上限は40万円です。1981年5月31日以前に着工した木造の一戸建てで、耐震診断の評点が0.7未満か、調査票で倒壊の危険があると判断された家が対象です。空き家にも使えます。壊した土地を空き家・空き地バンクに登録すると、さらに20万円が出ます。

よくある質問③

1981年6月以降に建てた家でも、補助は使えますか

使える市は限られます。耐震の補助は、1981年5月31日以前に着工した木造住宅だけが対象です。松阪市・名張市・伊勢市には、市の判定を受けた空き家に使える補助があります。ほかの市では、市が特定空家等と認めた家でないと使えません。

よくある質問④

今年度の受付はまだ間に合いますか

市によります。2026年11月2日の時点で、志摩市と伊賀市は受付を終えていました。桑名市・名張市・熊野市は11月30日まで、松阪市の耐震の解体の補助は12月25日までです。先着順の市もあるので、早めに市に相談してください。

出典

  • 各市の公式ページ・要綱(2026年11月2日に確認):津市の木造住宅除却事業のページと案内、四日市市の木造住宅耐震補強工事等補助金(除却)のページ・要綱・必要書類の案内・Q&A、四日市市の旧耐震空き家除却促進補助金のページと要綱、四日市市の特定空家等除却費補助金の要綱、伊勢市の木造住宅耐震補強等事業費補助金の要綱と老朽危険空家等除却費補助金のページ、松阪市の不良空家等除却促進補助金のページと要綱、松阪市の木造住宅の除却工事のページ、桑名市の木造住宅耐震補強等事業費補助金のページ・要綱・チラシ、鈴鹿市の木造住宅耐震補強工事等事業補助制度(除却)のページ、名張市の特定空家等及び不良空家除却費補助金のページと空き家除却工事のページ、尾鷲市の木造住宅耐震補助制度のページとチラシ、亀山市の木造住宅耐震補強等事業補助金と空き家対策総合支援事業補助金の要綱、鳥羽市の木造住宅空家除却(解体)工事のページ、熊野市の耐震性のない木造住宅除却事業費補助金のページと要綱、いなべ市の耐震の補助の要綱、志摩市の木造住宅空き家除却工事補助金のページ・募集要項・要綱、伊賀市の木造住宅の除却工事費用補助金のページと要綱、伊賀市の空家等除却費補助金の概要
  • 三重県の空き家対策のページ、木造住宅の耐震の補助のチラシ、令和8年度の予算資料
  • 分類と集計は当サイトによるもの。個人が所有する住宅の解体に使える制度を、通常の枠の上限で比べた
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