福岡県の29市の空き家解体補助金を市ごとに比べた|26市に制度があり、上限は50万円が最多。福岡市など4市は相続から約3年の期限つき
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実家が福岡県にあり、空き家になった家を壊すとき、市から補助金が出るのか。福岡県の市は、制度がある市は多いものの、福岡市とその周辺だけ形が違います。福岡県の29市の公式ページと要綱を同じ項目で読むと、空き家の解体に使える制度があるのは26市、上限は50万円の市が最も多くありました。
- 29市のうち26市に、空き家の所有者が使える市の解体補助があります。確認できなかったのは古賀・福津・小郡の3市です。福岡県庁から所有者への直接の補助はありません
- 上限は50万円の市が12で最も多く、最高は久留米市の65万円、次いで大牟田市・筑紫野市の60万円です。補助率は2分の1が17市です
- 福岡市・筑紫野市・太宰府市・那珂川市には空き家専用の解体補助がなく、使えるのは耐震の除却補助です。相続した空き家なら、相続からおよそ3年の期限があります

補助金の仕組み(申請の順番、更地にすると固定資産税が上がること)は空き家の解体に補助金は使える?受付は1か月、税金は上がるに、政令指定都市20市の比較は空き家の解体補助金を政令市20市で比べた|制度があるのは15市、上限は20万〜100万円。千葉市と静岡市は10月の時点で今年度の受付が終わっていたに書きました。ほかの道県では、北海道(北海道の35市の空き家解体補助金を市ごとに比べた|27市に制度があり、上限は50万円が最多。19市は市内の業者に限り、7市は10月までに受付を終えていた)、愛知県(愛知県の38市の空き家解体補助金を市ごとに比べた|36市に制度があり、上限は20万円の市が19。日進市は90万円、判定なしで使えるのは春日井市だけ)、埼玉県(埼玉県の40市の空き家解体補助金を市ごとに比べた|使える制度があるのは20市、上限は30万円の市が16。判定なしで使える市が9つ、さいたま市はまだ無い)の市も比べています。この記事は福岡県の29市だけを並べます。
29市の結果:26市に制度がある
個人が持つ空き家(住宅)を解体するときに使える市の補助金を、2026年10月22日に各市の公式ページと要綱で確かめました。塀だけの補助と、住んでいる家にしか使えない補助は除いています。
- 空き家専用の解体補助がある… 21市(北九州・大牟田・久留米・直方・飯塚・田川・柳川・八女・筑後・大川・行橋・豊前・中間・大野城・宗像・うきは・宮若・嘉麻・朝倉・みやま・糸島)
- 空き家専用の制度がなく、耐震の除却補助が使える… 4市(福岡・筑紫野・太宰府・那珂川)
- 古い木造の家の除却補助が空き家にも使える… 春日市(耐震診断が要る)
- 制度を確認できなかった… 3市(古賀・福津・小郡)
福岡県庁から所有者への直接の解体補助はありません。県は、市町村を通じて耐震の「建替え等に伴う除却」を補助しています。福岡県のページにある「除却タイプ」の一覧は国の事業を使った市町村の制度の紹介で、県の補助ではありません。この一覧に載っていない宗像市と春日市にも、市の制度がありました。
筑後市は、解体のあと敷地を市の空き家バンクに登録するか、活用することが条件です。跡地を市に寄附する、無償で貸すといった条件の市はありませんでした。
北九州市と関門海峡をはさんだ下関市など、山口県の13市では、すべての市に空き家の解体補助がありました(山口県の13市の空き家解体補助金を市ごとに比べた|13市すべてに制度があり、柳井市は傷み具合を問わず上限150万円。ほかの市は判定が先)。
福岡市とその周辺は「耐震の除却補助」だけ
福岡市・筑紫野市・太宰府市・那珂川市には、老朽化した空き家一般を壊すための補助が見当たりません。使えるのは、耐震の補助のメニューにある除却です。
この除却補助には、次の条件がそろいます。
- 昭和56年5月31日以前に建てた、2階建て以下の木造の一戸建て
- 耐震診断で「倒壊する可能性が高い」などと判定されたもの(太宰府市・那珂川市は国の簡易な調査票でもよい)
- 空き家なら、相続か遺贈で取得したもの、または自分が住む家を建てるために買ったもの
相続した空き家には期限があります。福岡市と太宰府市は、相続の開始から3年を経過する日の属する年の翌年3月までに除却するものに限ります。たとえば2023年6月に親が亡くなったなら、3年を経過するのは2026年6月で、その翌年の2027年3月が期限です。筑紫野市は相続から3年以内に取得したもの、那珂川市は2026年度の申請なら相続の開始が2023年1月1日以降のものです。
相続から何年もたった空き家や、相続以外で持っている空き家は、この4市では市の解体補助を使えません。福岡市の空き家向けの補助は改修(活用)だけです。
上限は、福岡市・太宰府市・那珂川市が30万円(費用の23パーセント)、筑紫野市が60万円(60パーセント)です。福岡市は延べ床面積1平方メートルあたり39,900円の23パーセントも上限になり、建て替える場合は最大50万円です。那珂川市は除却の枠が年5件です。
この「相続から3年」という数え方は、相続した実家を売るときの3,000万円控除の期限と似ています。壊すか売るかを決める時期は、どちらも相続のすぐあとに来ます(相続した実家を売ると税金はいくら?3,000万円控除の条件と期限)。
大阪府でも14市が耐震の除却補助を空き家に使う形ですが、相続からの期限はなく、代わりに所得の条件がある市が多くあります(大阪府の33市の空き家解体補助金を市ごとに比べた|28市に制度があり、半数は耐震の除却補助。15市に所得の条件)。
上限は50万円が最多。久留米市は65万円

制度がある26市の、主な型の上限額です。
- 20万円… 田川市、春日市(相続した空き家などは別の枠で30万円)
- 30万円… 北九州市、行橋市、豊前市、宗像市(空家等対策促進区域は60万円)、福岡市、太宰府市、那珂川市
- 45万円… 柳川市、みやま市
- 50万円… 直方市、飯塚市、八女市、筑後市、大川市、中間市、大野城市、うきは市、宮若市、嘉麻市、朝倉市、糸島市
- 60万円… 大牟田市(2分の1)、筑紫野市(60パーセント)
- 65万円… 久留米市(2分の1)
補助率は、2分の1が17市で最も多く、3分の1が北九州・田川・豊前・宗像の4市、23パーセントが福岡・春日・太宰府・那珂川の4市です。
大牟田市には、中心市街地だけの別の制度(2分の1・上限75万円、長屋や非木造は最大150万円)もあります。宗像市の60万円は郊外や島などの区域だけで、市街地は30万円です。
宮若市は床面積1平方メートルあたり1万円までしか費用に数えないため、90平方メートルの家なら上限は45万円です。北九州市・久留米市・飯塚市なども、面積あたりの単価で頭打ちがあり、上限まで出ないことがあります。
隣の長崎県の13市では、多くの市が税抜の工事費の4割を補助し、上限は50万〜100万円でした(長崎県の13市の空き家解体補助金を市ごとに比べた|11市に制度があり、多くは工事費の4割。どの市も市の判定が先)。
宮崎県で制度を確かめられた3市の上限は、都城市が最大75万円、延岡市が60万円(条件により100万円)、宮崎市が40万円です(宮崎県の9市の空き家解体補助金を市ごとに比べた|確かめられた制度は3市。都城市は上限75万円、宮崎市は40万円)。
空き家専用の制度がある市でも、もう1つの道がある
空き家専用の補助がある市でも、耐震の除却補助が相続した空き家に使える市があります。
- 久留米市・飯塚市・柳川市・大川市・行橋市・糸島市… 23パーセント・上限30万円
- 大野城市… 45パーセント・上限60万円(空き家専用の50万円より高い)
大川市は空き家専用の補助の受付を終えていますが、耐震の除却補助の方には終了の記載がありませんでした。行橋市の耐震の除却補助は、空き家専用の補助と同じく9月30日で申込期間が終わっています。2つを一緒に使えるかは、どの市も書いていません。
一方で、北九州・田川・筑後・中間・嘉麻・直方の耐震の除却補助は、今住んでいる家に限っていて、空き家には使えません。朝倉市と豊前市は、同じページに相続した空き家の記載と居住の条件が両方あり、読み切れませんでした。
古賀市と福津市は、耐震の除却補助が「申請の時点で住んでいる家」に限られ、空き家専用の制度もありません。小郡市は、住まい・空き家・耐震のページをたどっても解体の補助がありませんでした。
判定が要る市、市内の業者に限る市
空き家専用の補助がある市のうち21市は、市の判定(建物の傷み具合の点数など)が先に要ります。福岡・筑紫野・春日・那珂川は耐震診断が先です。
北九州市は、危険であることに加えて「市場流通が困難」と市が判定した空き家だけが対象です。売れそうな空き家は対象外になり得ます。
市内の業者に頼むことが条件の市は12あります。北九州・久留米・直方・飯塚・田川・八女・行橋・中間・うきは・宮若・嘉麻・糸島です。宗像市は所在地の条件はありませんが、申請者の3親等以内の親族が役員の解体業者は使えません。
所得の制限と、市内に住んでいることを条件にしている市はありませんでした。相続人が申請できると明記している市は21あります。
糸島市は先着順ではなく、傷み具合の点数が高い順に選びます。北九州市も、予算に近づくと危険度の高いものから優先します。
兵庫県の29市では、市内の業者に限る市は6つでした。比較は兵庫県の29市の空き家解体補助金を市ごとに比べた|20市に制度があり、7市は上限133万円以上。ただし市が危険と判定した家に限るに書きました。
受付を終えた市、締切が近い市
2026年10月22日の時点で、公式ページに受付終了の記載があったのは2市です。
- 大川市… 「令和8年度の交付申請の受付は終了しました。」
- 朝倉市… 「予算上限に達したため、補助金申請受付を終了しました。」
行橋市は申込期間が9月30日まででした(先着15件)。糸島市は第2期が8月28日まででしたが、「予算の上限に達するまで」とも書かれています。
受付が続いている市の締切は、春日市が11月13日、筑紫野市が11月30日、北九州市が12月28日(判定の依頼は12月21日)、太宰府市が12月28日、久留米市と宗像市が2027年1月29日です。
田川・豊前・大野城・嘉麻の4市は、案内のページが古いか日付がなく、2026年度の受付状況を読めませんでした。実家がこの4市にあるなら、市の担当課に直接聞いてください。
契約は交付決定のあと
どの市も、交付決定の前に解体業者と契約したり工事を始めたりすると対象外になります。市の判定や耐震診断が先に要る市が多く、福岡市は契約や着工の概ね1か月前までの申請を求めています。
見積書は申請に添えるので、見積もりは先に取り、契約は交付決定のあとに結ぶ順番になります。工事の期限は、1月末から2月末の市が多くあります。
市の補助の申請には工事費の見積書が要りますが、契約は交付決定のあとです。先に複数の解体業者の見積もりを取って金額の見当をつけ、交付決定が届いてから契約する順番にしてください。福岡県では、実家の市内の業者が条件になる市が12あります。見積もりを取っても契約の義務はありません。
解体費が何で決まるかは家の解体費用は坪数で決まらない|見積書で見るべき7項目に、壊す前の石綿の事前調査はアスベストの調査費は削れない|法が発注者に費用負担を求めている。80平方メートルで報告が立つに書きました。
進める順番

- 実家の市の公式サイトで「空家 解体 補助」と「木造 除却 補助」を探し、どちらの制度があるかを確かめる
- 耐震の除却補助なら、相続の開始日から期限を数える
- 市の判定や耐震診断が要るかを確かめ、要るなら先に申し込む
- 市内の業者に限るか、相続人が申請できるかを確かめる
- 解体業者の見積もりを複数取る
- 交付申請を出し、交付決定を待つ。契約と着工はそのあと
- 工事が終わったら実績報告を出す。登記のある建物は1か月以内に滅失登記をする(実家を壊したら1か月以内|建物滅失登記の期限と10万円以下の過料。名義が親のままでもできる)
実家を壊すときの市の補助金のこと、調べたので共有します。
- 福岡県の29市のうち26市に、空き家の解体に使える市の制度がありました
- 福岡市・筑紫野市・太宰府市・那珂川市は、古い木造の家を相続しておよそ3年以内なら使える形です
- 北九州市や久留米市など12市は、市内の業者に頼まないと補助が出ません
- 大川市と朝倉市は、今年度の受付が終わっていました
- 業者との契約は、市の交付決定が出てからです
- 相続した日を確かめて、実家の市の制度を一緒に見てもらえますか
よくある質問
市によります。2026年10月に福岡県の29市を調べたところ、26市に空き家の所有者が使える市の制度がありました。古賀市・福津市・小郡市は確認できませんでした。福岡県庁から所有者への直接の補助はありません。
相続した古い木造の家なら、耐震の除却補助が使えることがあります。昭和56年5月31日以前に建てた木造の一戸建てで、耐震診断で倒壊の可能性が高いと判定され、相続の開始から3年を経過する日の属する年の翌年3月までに除却するものが対象です。上限は30万円(費用の23パーセント)です。福岡市には、老朽化した空き家一般の解体補助はありません。
制度がある26市では、上限50万円の市が12で最も多いです。最高は久留米市の65万円、次いで大牟田市と筑紫野市の60万円です。北九州市・福岡市など7市は30万円、田川市と春日市は20万円です。
市によります。2026年10月22日の時点で、大川市と朝倉市は受付を終えていました。春日市は11月13日、筑紫野市は11月30日、北九州市と太宰府市は12月28日、久留米市と宗像市は2027年1月29日まで受け付けています。
出典
- 各市の公式ページ・要綱・チラシ(2026年10月22日に確認):久留米市「久留米市老朽危険空家等除却促進事業」、大牟田市「大牟田市老朽危険家屋等除却促進事業」、筑紫野市の木造戸建て住宅性能向上改修工事費補助金のページ、福岡市の木造戸建住宅耐震改修工事費補助事業のページ、北九州市「北九州市老朽空き家等除却促進事業」、宗像市・田川市・行橋市・筑後市・大川市・朝倉市の除却補助のページ、春日市の旧耐震木造建築物除却補助金交付要綱、古賀市の耐震のページ、直方市・飯塚市・柳川市・八女市・豊前市・中間市・大野城市・太宰府市・うきは市・宮若市・嘉麻市・みやま市・糸島市・那珂川市の除却補助のページ・要綱、福津市・小郡市の空き家と耐震の関係ページ、福岡県の空き家対策のページと木造戸建て住宅性能向上改修促進事業のチラシ
- 分類と集計は当サイトによるもの。個人が所有する住宅の解体に使える制度を、主な型の通常の上限で比べた

