福岡で親のお墓・納骨堂を探すなら|市の合葬式墓所は6万4,000円。墓じまいする人には抽選のない別枠がある
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実家のお墓が福岡にある。あるいは、福岡で親の遺骨の納め先を探している。そのときに知っておいてほしいことがあります。福岡市立霊園の一般墓所を返す人には、年1回の抽選に並ばずに合葬式墓所へ申し込める別枠があります。この記事は、福岡市の資料から、平尾霊園の合葬式墓所の料金と資格、一般墓所の返還(墓じまい)の手続き、そして納骨堂が多い土地で納め先を比べるときの見方をまとめます。
- 平尾霊園の合葬式墓所は、直接合葬が1体6万4,000円(市外9万6,000円)。個別埋蔵後合葬は10年11万2,000円、20年16万円、30年20万8,000円です
- 公募は年1回の抽選です。令和8年度は4月16日〜30日の受付で、直接合葬180体・個別埋蔵後合葬90体の募集。今回は生前予約の募集がありません
- 市立霊園の一般墓所を返還する人は、公募とは別に直接合葬へ申し込めます。本人と親族1名までの生前予約もでき、使用料は同じ6万4,000円です

墓じまい全体の手続きは墓じまいの手続きはどこへ出す?改葬許可の流れと必要書類にまとめています。他の都市は神戸で親のお墓・納骨堂を探すなら|市は一般墓の新規募集をやめた。鵯越合葬墓は5万円、墓じまいからの改葬は半額、京都で親のお墓・納骨堂を探すなら|市の深草墓園は納骨2万円・樹木型18万円。墓じまいが政令市で2番目に多い街で確かめることなどに書きました。墓地の数が政令市で2番目に多い広島は広島で親のお墓・納骨堂を探すなら|市の合葬墓は1体5万円。墓地が7,334か所ある街で、先に確かめるのは管理者です。
福岡は、納骨堂が多い土地
福岡県の納骨堂は2,988施設で、全国13,853施設の21.6%を占めます(厚生労働省、2024年度末)。5つの県に1つ以上が福岡にある計算です。
- 福岡市… 納骨堂425施設(うち宗教法人328、地方公共団体34)、墓地789か所
- 北九州市… 納骨堂517施設
比べると、京都市は133施設、大阪市は156施設、神戸市は93施設です。「納骨堂 福岡」で検索すると寺院の施設がたくさん出てくるのは、施設の数がそもそも多いからです。
一方で、改葬(墓じまい)の件数は多くありません。福岡市が2024年度に許可した改葬は562件で、火葬100件あたり3.6件。全国の10.6件、神戸市の22.1件、京都市の14.6件を大きく下回ります。2021年度は491件(3.5件)で、この3年ほとんど変わっていません。
理由を市は説明していません。分かるのは、福岡では「墓石を建てて、あとで墓じまいをする」という流れとは別に、最初から納骨堂に納める選択肢が身近にある、ということです。だから福岡で納め先を探すときの比べ方は、「墓地か納骨堂か」ではなく、「寺院の納骨堂か、市の合葬式墓所か」になります。
納骨堂の仕組みと、契約前に確かめることは納骨堂とは何か|許可が要る施設だから、帳簿を見せてもらえるに書きました。
九州では熊本市も納骨堂が295施設と多く、指定都市・中核市で北九州市・福岡市に次ぐ3番目です。熊本市営には合葬墓が無く、市の納骨堂は期限つきで預ける桃尾霊堂だけです(熊本で親のお墓を探すなら|市営に合葬墓は無く、管理料はゼロ。熊本地震で墓石が壊れた区画は54%、修理は全額自己負担だった)。
同じ県の北九州市は、納骨堂が517施設と指定都市・中核市で最も多い一方、市立霊園に合葬墓も永代供養もありません。市は継ぐ人がいない人に民間を案内しています(北九州で親のお墓を探すなら|市立霊園に合葬墓・永代供養は無い。納骨堂は517施設で政令市最多、受け皿は寺院)。
同じ九州の長崎市には市営の合葬墓が無く、墓じまいした遺骨の移し先は民間の納骨堂(市内139か所)や寺院の合葬墓が中心です(長崎で親のお墓を探すなら|墓じまいは火葬100件に56件で全国の市で最多。市営の合葬墓は無く、市営墓地の空きは22区画)。

市の納め先1:平尾霊園の合葬式墓所(6万4,000円から)
福岡市には平尾霊園(南区平和)、三日月山霊園(東区香椎)、西部霊園(西区羽根戸)の3つの市立霊園があります。このうち平尾霊園に、承継の要らない合葬式墓所が令和3年4月から運営されています。埋蔵できるのは36,000体です。
埋蔵の方法は2つです。
- 直接合葬… 骨壺から焼骨を取り出し、専用の納骨袋に入れて、最初から合同埋蔵室に埋蔵します。1体6万4,000円(市内に住民票がない人は9万6,000円)
- 個別埋蔵後合葬… 利用許可日から10年・20年・30年は骨壺のまま個別埋蔵室に置き、そのあと合葬します。10年11万2,000円、20年16万円、30年20万8,000円(市外はそれぞれ16万8,000円、24万円、31万2,000円)
令和8年度の募集は、4月16日から30日まででした。募集数は直接合葬180体、個別埋蔵後合葬が10年50体・20年30体・30年10体です。申し込み資格は「お骨を所持し、市内に住民票または本籍がある人」で、今回は生前予約の募集がありません。利用者は5月21日の公開抽選で決まりました。
参拝は屋外の参拝所からです。埋蔵室やホールでの参拝はできず、記名板の設置もありません。市は法要などの供養を行いません。一度埋蔵した焼骨は返ってきません(個別埋蔵室にある間の扱いは手引きで確認してください)。
市の納め先2:一般墓所(普通墓所・芝生墓所)
墓石を建てる一般墓所は、毎年6月ごろに募集があります。令和7年度の募集は6月1日から30日で、公開抽選でした。
- 三日月山霊園… 普通墓所26区画(4〜7㎡)。1㎡あたり17万5,000円(市外26万2,500円)
- 平尾霊園… 普通墓所75区画(2〜20㎡)。1㎡あたり26万円(市外39万円)
- 西部霊園… 普通墓所16区画・芝生墓所33区画(いずれも4㎡)。1㎡あたり17万2,000円(市外25万8,000円)
年間の管理料は1㎡あたり1,000円(西部霊園の芝生墓所は1,200円)です。前納はできません。申し込み資格は、市内に住所がある人、市内に本籍がある人、市内の墓地・納骨堂から改葬を予定している人のいずれかです。
墓碑を建てる工事にも手数料がかかります。墓所の面積が6㎡未満で6,900円、6㎡以上20㎡未満で11,500円、20㎡以上で18,400円です。

墓じまいする人には、抽選のない別枠がある
福岡市立霊園の一般墓所を返還する人は、公募とは別に、合葬式墓所の「直接合葬」に申し込めます。市立霊園がこの制度を「一般墓所返還制度」として案内しています。
- 対象は直接合葬だけです。個別埋蔵後合葬を希望するなら、一般墓所を返したうえで、毎年の公募に申し込むことになります(当選するとは限りません)
- 埋蔵できるのは、申込み時点で一般墓所に埋蔵されている焼骨、一般墓所利用者本人の生前予約、その親族1名までの生前予約です。親族は6親等内の血族、配偶者、3親等内の姻族、事実上婚姻関係と同様の事情にある人(未届の夫・妻の届出をした人、福岡市パートナーシップ宣誓書受領証の交付を受けた人)を含みます
- 使用料は直接合葬と同じ1体6万4,000円です
手続きの順番が決まっています。
- 返還前の確認… 利用者が亡くなっているなら利用権の承継、住所や本籍が変わっているなら記載事項の変更、許可証を失くしていれば再交付。管理料の未払いがないことも確認されます
- 合葬式墓所の利用申請… 申請書に一般墓所の利用許可証(原本)を添えます
- 使用料の納付… 書類審査のあと納入通知書が届きます。許可は入金の確認後です
- 改葬の手続き… 一般墓所から合葬式墓所へ移すための改葬手続きをします
- 一般墓所の返還… 墓石を解体して更地に戻し、利用地を返します。返還が終わるまで、遺骨は利用者自身で保管します
埋蔵は予約制で、平尾霊園管理事務所(092-531-0655)に申し込みます。焼骨は事前に市が渡す納骨袋へ移し替えます(職員は移し替えをしません)。遺品は入れられず、埋蔵室には立ち入れません。焼骨は利用許可日(生前予約なら死亡した日)から3年以内に埋蔵してください。3年を過ぎると許可が取り消されることがあります。
3年以内に返還すると、使用料の半額が戻ります。一般墓所の手引きは「利用許可の日から3年以内に墓所を返還するときは、既納の使用料の半額を還付します」としています。管理料は還付されません。
平尾霊園・三日月山霊園・西部霊園を墓じまいするときの窓口
合葬式墓所に移す場合も、寺院の納骨堂など別の場所へ移す場合も、市立霊園から遺骨を出す手続きは同じです。福岡市立霊園の利用の手引(2024年版)から、霊園ごとの窓口を整理しました。
- 埋蔵証明書をもらう… 市役所の霊園窓口か、各霊園の管理事務所。改葬許可申請書の下の部分が埋蔵証明書になっている
- 改葬許可証をもらう… 霊園のある区の区役所。平尾霊園は南区役所、三日月山霊園は東区役所、西部霊園は西区役所の生活環境課
- 遺骨を引き取る… 改葬許可証を霊園の管理事務所に見せる
改葬許可の窓口は、自分が住んでいる区ではなく、霊園のある区です。平尾霊園の墓なら、どこに住んでいても南区役所になります。
墓石を解体する工事にも決まりがあります。
- 工事の前に「霊園一時使用許可申請書」を出し、一時使用料を納める。額は墓所の面積・工事の内容・期間で決まる
- お彼岸、お盆、年末年始、日曜日、祝日は工事ができない
- 使用期間は1か月を超えられない
- 工事が終わったら、管理事務所の検査を受けて「霊園内工事完了届」を出す
石材店に頼む日程は、工事ができない日を外して組むことになります。お盆やお彼岸の前に済ませたい場合は、早めに見積もりを取ってください。
管理料は、普通墓所で1㎡あたり年1,000円、芝生墓所で年1,200円です。返還しても戻りません。手引は2024年版なので、金額と窓口は申請の前に市立霊園の窓口で確かめてください。
どの申し込み方になるか、3つの質問
- 市立霊園の一般墓所を返すのか。返すなら一般墓所返還制度で、抽選のない直接合葬です。返さないなら年1回の公募に申し込みます
- 最初から他の人と一緒に埋蔵されてよいか。よくなければ個別埋蔵後合葬(10年11万2,000円〜30年20万8,000円)ですが、これは公募だけです
- 遺骨を取り出せなくなってもよいか。よくなければ、寺院の納骨堂を比べます。福岡市には425施設あります
市立霊園の墓じまいでは、墓石の解体と更地化を石材店に頼むことになります。福岡市は市立霊園の案内で石材店を指定しておらず、見積もりは自分で比べることになります。
一般墓所の返還は、墓石の解体と更地化まで終えて完了です。合葬式墓所の利用許可も、返還手続きが終わってから出ます。工期が読めないと3年の期限や年度の管理料に響くので、石材店の見積もりは早めに複数取り、撤去の範囲と工期を比べてください。見積もりを取っても契約の義務はありません。
石材店の見積書で確かめる項目は墓じまいの業者はどう選ぶ?石材店・代行業者・行政書士の違いと、見積書で確かめる8つのことに、補助金がある自治体の条件は墓じまいに補助金はある?対象になるのは公営墓地の返還だけに書きました。
この記事の結論は、福岡市立霊園に実家の墓があるなら、「返還」と「合葬式墓所の申し込み」を一緒に相談するのがいちばん早い、です。合葬式墓所の公募は年1回の抽選で、令和8年度は直接合葬180体・個別埋蔵後合葬90体、生前予約の募集はありませんでした。一方、一般墓所を返す人は公募と別枠で直接合葬に申し込め、本人と親族1名の生前予約もできます。使用料は同じ6万4,000円です。だから、先に墓じまいだけ済ませて、あとから公募に申し込む順番にすると、抽選に外れる可能性を自分で作ることになります。市立霊園の墓ではない場合は、福岡市に425ある納骨堂と、市の合葬式墓所(6万4,000円)を並べて比べてください。
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ほかの都市の公営の合葬墓と、料金・申込資格・抽選か随時かを比べるなら、公営の合葬墓を20都市で比べた|1体9,100円から16万円。市外に住む子が申し込めるかは、東と西で分かれたに20都市を並べました。
進める順番
- 実家の墓が市立霊園(平尾・三日月山・西部)かどうかを確かめる。利用許可証を探す
- 市役所の市立霊園窓口(092-711-4869)か管理事務所に、返還と合葬式墓所の申し込みをまとめて相談する
- 名義人が亡くなっていれば承継、住所や本籍が変わっていれば記載事項の変更、許可証がなければ再交付をする
- 管理料の未払いがないか確認する
- 合葬式墓所を申請し、使用料を納める。そのあと改葬の手続きをする
- 石材店に見積もりを取り、墓石を解体して更地に戻して返還する
- 平尾霊園管理事務所に予約して、納骨袋に移し替えた焼骨を埋蔵する
この「返還者の別枠」は福岡市だけの仕組みではありません。公営14都市で同じような枠を集めた比較は墓じまいする人には、公営の合葬に別枠がある|抽選なし・半額・2体目から安く。14都市を調べたに書きました。
福岡市のお墓のこと、調べたので共有します。
- 平尾霊園の合葬式墓所は、直接合葬が1体6万4,000円(市外の人は9万6,000円)です
- 公募は年1回の抽選で、令和8年度は4月16〜30日でした。生前予約の募集はありません
- ただ、市立霊園の一般墓所を返す人は、公募とは別枠で直接合葬に申し込めて、本人と親族1人の生前予約もできます
- 返すときは、墓石を解体して更地に戻します。3年以内に返せば使用料の半額が戻ります(管理料は戻りません)
- 今のお墓を返すかどうか、一度話せますか
よくある質問
直接合葬が1体6万4,000円、市内に住民票がない人は9万6,000円です。骨壺のまま個別に置いてから合葬する「個別埋蔵後合葬」は、10年11万2,000円、20年16万円、30年20万8,000円(市外はそれぞれ16万8,000円、24万円、31万2,000円)です。場所は平尾霊園(南区平和)で、36,000体を埋蔵できます。
公募は年1回です。令和8年度は4月16日から30日までの受付で、5月21日に公開抽選が行われました。募集数は直接合葬180体、個別埋蔵後合葬が10年50体・20年30体・30年10体で、生前予約の募集はありませんでした。市立霊園の一般墓所を返還する人は、この公募とは別に直接合葬へ申し込めます。
南区役所の生活環境課です。先に市役所の霊園窓口か平尾霊園の管理事務所で埋蔵証明書をもらい、それを南区役所に出して改葬許可証を受け取ります。三日月山霊園は東区役所、西部霊園は西区役所です。
補助金は市立霊園の案内に出てきません。代わりに、一般墓所を返還する人が公募によらず合葬式墓所(直接合葬・6万4,000円)に申し込める制度と、利用許可の日から3年以内に返還する場合に使用料の半額が戻る扱いがあります。管理料は戻りません。墓石の解体と更地化の費用は利用者の負担です。
合葬式墓所は、お骨を持っていて市内に住民票または本籍がある人が対象です。市内に住民票がない場合の使用料は1.5倍(直接合葬9万6,000円)です。一般墓所は、市内に住所がある人、市内に本籍がある人、市内の墓地・納骨堂から改葬を予定している人が申し込めます。
福岡県の納骨堂は2,988施設で全国の21.6%、福岡市には425施設あります。数が多いぶん、条件の差も大きくなります。個別に置く期間と、そのあと合祀されるか、遺骨を取り出せるか、年間の費用があるか、宗派や檀家の条件があるかを契約書で確かめてください。納骨堂は都道府県知事の許可が要る施設なので、許可の有無も確認できます。
出典
- 福岡市「平尾霊園合葬式墓所の利用者を募集」(市政だより令和8年4月1日号)、同「市立霊園の利用者を募集します」(市政だより令和7年6月1日号)
- 福岡市「福岡市立霊園のご案内」、福岡市立霊園「市立霊園一般墓所返還による合葬式墓所の申込み(一般墓所返還制度)について」
- 福岡市立霊園「福岡市立霊園一般墓所 利用の手引き」「福岡市立霊園合葬式墓所 利用の手引き」(2024年)
- 厚生労働省「衛生行政報告例」令和3・6年度 第6表(改葬数・火葬数)、令和6年度 第5表(墓地・納骨堂数)

